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ヘルスケアアプリとSaMDの違い

目次

こちらの記事では、ヘルスケアアプリとSaMD(医療機器プログラム)の規制の違いについてご紹介しています。あわせて、ヘルスケアアプリとSaMDそれぞれの使用目的の違いについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ヘルスケアアプリとSaMDの規制のレベル

「SaMD(プログラム医療機器)」とは、医療機器ハードウェアに組み込まなくても医療機能を果たせるソフトウェアを指します。このSaMDの使用により病状や病気の診断を行ったり、管理や治療を促進させられるといったように医療目的に使用されている点が特徴です。この点から、厳格な規制基準に従う必要があります

その一方で「ヘルスケアアプリ」とは、アプリユーザーの健康に関連する情報をまとめて分析を行うことにより、健康を意識した行動を取るための情報提供に加え、周りの人との情報共有を支援するなどの役割を果たすアプリです。このヘルスケアアプリは一般的な健康管理を目的としていることから、SaMDのような規制は受けません。

ヘルスケアアプリとSaMDの使用目的

ヘルスケアアプリは、主にアプリユーザーの健康管理やライフスタイルの改善を行う目的で使用されています。ここでいう「健康管理」にはさまざまな種類がありますが、例えば食事の管理や日々の運動を管理したい、睡眠がしっかりと取れているか管理したいといったように、ユーザーによって多彩なニーズが考えられます。

それに対してSaMDは医療目的で使用されている点がポイントとなってきます。特に、疾患の診断や治療のサポートに使用されており、例えばAIを使用した診断支援ソフトウェアや治療用のアプリなどが含まれています。

ヘルスケアアプリとSaMDの安全性と有効性の証明

上記でご紹介した通り、SaMDは医療目的で使用されるものであるため、市場に出る前に「安全性」と「有効性」に関する詳細な評価が求められることになります。この点から、SaMDについては従来型の医療機器や医薬品と同じように臨床試験や治験を経て薬事承認を受けるといったプロセスを踏む必要があります。

対してヘルスケアアプリの場合には、SaMDのような厳格なプロセスを経る必要はありませんが、さまざまな点に留意する必要があります。例えばヘルスケアアプリにおいては、一般的な健康の管理などを目的としているものの、体重や身長、血圧の値、睡眠、服用している薬のデータなどのように、健康管理やライフスタイルの改善を行うために必要となるさまざまなデータを使用することになります。この点からも、ユーザーのプライバシー保護やデータの安全性に関する基準を満たす必要がある点には注意が必要であるといえるでしょう。

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引用元:マイクロン公式HP
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開発なら
シミック
シミック
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細胞治療製品
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ジャパン
IQVIAサービシーズジャパン
引用元:IQVIAサービシーズジャパン公式HP
(https://www.iqvia.com/ja-jp/locations/japan)
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シミック…第一種製造販売業許可(許可番号:13B1X10146)を取得しており、受託開発した医療機器の種類が最も多い。
IQVIAサービシーズジャパン…再生医療分野において166以上の試験、6,600例以上の実績があり最も多い。