CROが支援する医療機器の臨床試験(治験)の内容やフローについて解説します。
医療機器の承認・申請を求める申請書を作成し、厚生労働省に提出します。申請書には以下の要素を記載し、製品の安全性や有効性を示します。
申請内容に基づいて、その製品が科学的・倫理的に信頼できるものであるかを確認するため、「申請資料の信頼性の基準」に沿って資料が作成されているかを調査します。その臨床試験は、厚生労働省令で定めている基準を満たしているか、治験実施計画書に沿って行われたものか等、細かく精査されます。
そのため、資料の作成においては、その製品の信頼性をしっかりと伝えることができるかがポイントです。
さまざまな角度から協議検討し、信頼性を調査するため、外部専門家からのアドバイスや、PMDA(医薬品医療機器総合機構)および外部の専門家、第三者認証機関との面談や審査が実施される場合もあります。審査の内容は、医療機器、医薬品、化粧品など、対象となる製品によって異なります。
その製品の製造供給能力があるか、品質管理が適切に行われているかを見極め、安定して製品を製造・供給し続けることができるかを確認するために、製造所の調査が行われます。問題点等があれば、適宜、専門家との協議を踏まえてまとめられていきます。
こうした調査や審査を経て、厚生労働大臣と審議会を通過した後、承認を得ることができます。申請から承認までの期間は早くても半年(※2023年3月調査時点)。書類に不備があったり、調査時に問題が発生したりする場合は再審査の対象となり、さらに時間を要します。
申請の時間を短縮し、コストを削減するためには、すべての工程において、書類の不備をなくし、適正な調査・審査を行えるようにすることが重要です。
医療機器は、人体へのリスクに応じてクラスⅠ~Ⅳに分類されます。クラスⅠの医療機器はPMDAへの届出のみ。クラスⅡは第三者機関での認証が、クラスⅢ・ⅣはPMDAでの審査が必要です。
一般医療機器。不具合が生じても人体へのリスクが極めて低いと考えられるもの。
例…体外診断用機器、鋼製小物(メス、ピンセットなど)、医療ガーゼ、脱脂綿、X線増感紙、歯科用印象材料など
管理医療機器。不具合が生じても人体へのリスクが比較的低いと考えられるもの。
例…MRI装置ワークステーション、眼科用内視鏡、気管支カテーテル、超音波血流計、歯科用金属など
高度管理医療機器。不具合が生じた場合、人体へのリスクが比較的高いと考えられるもの。
例…透析器、人工骨、人工呼吸器、コンタクトレンズなど
高度管理医療機器。患者への侵襲性が高く、不具合が生じた場合、生命の危険に直結する恐れのあるもの。
例…植込型人工心臓、ペースメーカー、冠動脈ステント、大動脈用ステントグラフト
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22社の公式HPを調査し、以下の条件で3社を選出しました。実績・種類はすべて2023年4月時点のものです。
マイクロン…SaMDの実績(40件)が最も多い。
シミック…第一種製造販売業許可(許可番号:13B1X10146)を取得しており、受託開発した医療機器の種類が最も多い。
IQVIAサービシーズジャパン…再生医療分野において166以上の試験、6,600例以上の実績があり最も多い。