治験を実施する際に規定されているGCP省令に準じた医療機器の開発をするためのノウハウやポイントについて紹介。医療機器の信頼性や安全性、倫理性を担保するためのGCP実地調査や適合性書面調査についても詳しく説明します。
医療機器の開発に際し、治験を実施する場合には「医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令」を遵守しなければならず、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」と並んでGCP省令と呼ばれています。GCP省令は、治験を倫理的かつ科学的に実施し、その信頼性を確保するための基準として制定されており、国際的な整合性にも配慮されています。
GCP省令では、治験依頼者、治験を自ら(医師主導治験)実施しようとする者に係る「治験の準備に関する基準」及び「治験の管理に関する基準」、治験を実施する医療機関に係る「治験を行う基準」などが定められています。
「適合性書面調査」と「GCP実地調査」を組み合わせることにより、国際レベルの信頼性を保証しています(※2023年3月調査時点)。そのため、GCP省令に準じた医療機器を開発するためには、これらの調査をクリアしなければなりません。どんな調査なのか、詳しく見ていきましょう。
GCP実地調査は、治験依頼者が承認申請した際に、特定の治験実施医療機関、治験依頼者を対象として、治験がGCPを遵守して実施したかどうかを調査するものです。調査では、承認申請資料に含まれる治験が、倫理性や科学性を十分に担保して実施されていたかを検証します。
調査担当官は、被験者の人権や倫理的事項への抵触の有無に重点をおいて、治験実施体制や省令内容について調査。調査後には、GCP実地調査結果報告書が作成され、GCP適合性について評価されることになります。
適合性書面調査とは、医療機器の製造販売承認申請書に添付が必須となる非臨床試験及び臨床試験の成績等の資料の根拠となる試験が、GLP、GCP、適切な試験計画書に従い、倫理的、科学的に適切に実施されているかを調査するものです。さらに、「申請資料の信頼性の基準」に則り、承認申請資料が適切かつ正確に作成されているかどうかについて、書面により調査します。
適合性書面調査の対象は、新医療機器、改良医療機器(臨床あり・臨床なし)、後発医療機器の全ての申請品目です。そのため、申請にあたっては根拠資料をあらかじめ入手し、承認申請資料の正確性等を確認しておくなど、適合性書面調査実施のための準備を行う必要があります。
医療機器GCP省令に準じた医療機器を開発するためには、承認申請資料や添付資料の作成だけでなく、医療機関での治験を適切に実施する必要があります。CROに依頼すれば、書類作成のサポートだけでなく、治験依頼者と治験実施医療機関の間に立ち、適切なサポートをしてくれます。
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マイクロン…SaMDの実績(40件)が最も多い。
シミック…第一種製造販売業許可(許可番号:13B1X10146)を取得しており、受託開発した医療機器の種類が最も多い。
IQVIAサービシーズジャパン…再生医療分野において166以上の試験、6,600例以上の実績があり最も多い。