医療機器を世の中に流通させるためには厚生労働大臣からの承認を受ける必要があり、その承認を受けるために行う手続きを承認申請といいます。ここではこの承認申請手続きに関して、どのようなステップがあるのかを解説していきます。
承認申請に至るまでに申請者が行うべきステップとしては「非臨床試験」「臨床試験(治験)」などがあります。着実かつ円滑な薬事承認に向けては承認申請の前に「薬事戦略相談」などの相談を独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)が実施することもあります。
承認申請を行うにあたっては定められた様式の書類を用意する必要があります。これは独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の公式ホームページで医薬品医療機器法施行規則様式が公開されていますので、確認しておきましょう。
提出する申請書類に記載すべき情報としては「使用目的や効果」「形状・構造及び原理」「原材料または構成品」などがあります。他にも「性能や安全性」「操作方法または使用方法」「貯蔵方法と有効期間」「製造方法」等を書類にとりまとめ、提出を行います。
承認申請は独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)に向けて行い、そこでは医療機器の品質や有効性・安全性などの確認が行われます。その審査結果は厚生労働省へと提出がなされ、薬事・食品衛生審議会への諮問・答申へと進められます。
承認申請を行った後、審査が進められる過程において質問を受ける可能性があります。その場合にはしっかりと回答ができるよう、申請内容について確認を行っておくようにしましょう。
厚生労働省と薬事・食品衛生審議会(薬事分科会 医療機器・体外診断薬部会)の間で諮問・答申が終了すると、薬事承認が完了します。承認までの期間は業界的に迅速化へ取り組んでいるため、年々短期化している傾向にあるといわれています。
100W医薬品や医療機器には市販後調査(PMS)と呼ばれるプロセスがあります。発売前の臨床試験などで得られなかった情報を収集するために調査・試験が行われるほか、有効性や安全性を確認するための安全性確保業務なども行われます。
開発業務受託機関であるCROでは、臨床試験(治験)や市販後臨床試験などの業務を請け負っています。いわゆる医薬品・医療機器開発に関するアウトソーシング企業であり、中には医療機器の承認申請を受託しているケースもあります。承認申請フローに関していうと承認申請書や資料概要・添付資料等の作成を行う事に加え、市販後調査の実施に関する支援業務も依頼することが可能です。医療機器開発のスピードを加速する一因にもなることから、さまざまな企業が委託を行っています。
ここでは医薬品や医療機器開発における承認申請プロセスについて解説しました。開発関連業務のアウトソーシングは医療機器に該当するヘルスケアアプリを開発されているような企業にもメリットが多くありますので、ぜひパートナーとなる医療機器CRO探しに取り組んでみてください。
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2023年2月7日時点、「医療機器 CRO」とGoogle検索して表示された企業、および一般社団法人日本CRO協会の会員企業の中から医療機器向けのCROとしてサービスを提供している22社を掲載しています。
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マイクロン…SaMDの実績(40件)が最も多い。
シミック…第一種製造販売業許可(許可番号:13B1X10146)を取得しており、受託開発した医療機器の種類が最も多い。
IQVIAサービシーズジャパン…再生医療分野において166以上の試験、6,600例以上の実績があり最も多い。